失語症、5年目にして分かったこと ※追記あり

昨日、本当に久しぶりにAさんの奥様から電話を頂きました。

Aさんは、うちの主人が2009年12月、PCNSL(中枢神経原発悪性リンパ腫)の治療後、
転院した先のリハビリ病棟で知り合った方です。

主人より少し年上のAさんは、心筋梗塞、脳梗塞と続けての大病を乗り越え、
右半身の麻痺と失語症の後遺症が遺りましたが、長い闘病生活を終えてちょうど同じ頃に転院してきました。

ダメージを負った脳は左右逆ですが、
半身麻痺と重度の失語症という、同じ障害を抱えた二人は徐々に仲間意識が芽生え、
言葉ではなく笑顔と眼差しで励まし合ってリハビリに取り組み、2010年の春に互いの家へ戻りました。

妻のシングル介護という点でも、両家は同じ状況で、
私と奥様も、入院中良くお話をさせて頂き、退院後はメールで近況をやりとりしたり、
主人が再発した時には心配して電話してくださったりと、
自由に行き来はできないながらも、いつも心の中ではお互いの存在を気にかけてきたと思います。


3~4月は私の方が忙しくてメールをサボっていたら(汗)
心配されてお電話してくれたんです。すいません本当に…。



その中で思わず笑ってしまったのは、互いの夫の失語症っぷり(?)


「私がいないと『おーい、おーい』と何度も大声で呼ぶんですよ~」
「うちもそう!『おーい、おーい』よ!自分の名前は言えるのに私の名前は出てこないのよ」
「同じです!『私の名前はおーいじゃありません!』って言うと、ニヤって笑うんですよ」

あははは、同じだ~~!

失語症と一口にいっても、主人は感覚性失語、Aさんは運動性失語の症状が強いので、
発症直後、主人は宇宙語(ジャーゴン)をべらべら喋るものの、私の言う事は理解できず
言語コミュニケーションの破綻が顕著でしたし、
Aさんは相手の話は理解できるのですが、「いや」「ああ」などの単語しか話せない状態でした。

あれからもうすぐ5年。

電話を代わって頂いたAさんは私の声を聞くとすぐ分かってくれて、「はーい、はい」と元気な声でお話してくれましたが、
主人も電話では「もしもし」「はい、はーい、はい」としか言わないんです。
え~、こういうのも同じなんだな~~。

面白がっちゃいけないけど、面白いですね~~。


 


そんな主人、最近はテレビを見ながら字幕テロップの一部を読むのがマイブームで
「NPO」とか
「香川」とか
得意気に呟いてくれます(笑)


うん、ちゃんと読めてるよ。
それだけ読めるんだから、今度は私の名前を呼んでくれ~!


※以下追記

Aさんの奥様との会話で、他にも「そうですよね!」ということがあったので(書きながら忘れてしまいました)
いや、こっちをメインで書かないといかんじゃないですか!(汗)

◎失語症は少しずつだが、何年たっても回復していく。もう治らないと諦めることはない。
◎家族との会話だけではダメ(つい先回りしたり、忙しいからと遮ったり、丁寧に向き合うゆとりがもてない)
 日常的に外へ出ていろんな人と触れ合うことが大事。
◎上手に話せなくても焦らない。意思の疎通は言葉以外のコミュニケーションでも補完できる。
 失語症を治すことより、互いの信頼関係を大事にする。



思い出せて良かった…。

すいません、この2日間でたっぷり眠れたので休みボケです。
『睡眠不足は突然死の原因になるけど、掃除はしなくても死にゃあしないよね』
と相変わらず屁理屈をこねて、なる猫と一緒にず~~っと寝てました。
気持ちよかったです(涙)
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Comment

  • 2014/05/06 (Tue) 21:14
    みのねこ #- - URL
    シャイだから…かもしれませんよ(*´▽`*)

    ふと思ったのは…

    ご主人様は照れ屋さんで、だから…、
    あえてmikomonaさまの名を呼ばないのではないでしょうか(´▽`*)?

  • 2014/05/07 (Wed) 06:17
    さっちゃん #- - URL

    いやあ  今日のコメント何よりのご褒美でした。

    歩けますが重度の失語と思われます。状態を見ているうと感覚性の失語のようです。ほんとにここまでわからないというほど言葉はないです。
    5年ほどすると変化にきずいてくる、もう少しそうすみましょう。
    こういうことはどこにも書いてませんし教えられないです。ありがとうございました。勇気ずけられた大阪のおばちゃんより

  • 2014/05/10 (Sat) 19:49
    mikomona #- - URL
    みのねこさん、こんばんは。

    シャイなんて可愛いもんなら良いんですけど(笑)

    でも、健常者の旦那さんもなかなか奥さんの名前を呼ばないですよね。
    意外に「お~い」派が多かったりして…。

    ちなみに、しつこく「私の名前なんだっけ?」と聞くと
    「ちゃーちゃん(かーちゃん)」
    と答えてくれます。
    私の本名とは一文字も合ってませんが…。くう。

  • 2014/05/10 (Sat) 23:54
    mikomona #- - URL
    さっちゃん さん、こんばんは。

    こちらこそ、温かいコメントありがとうございます。

    感覚性失語はコミュニケーションが取りにくいのでお互いストレスがたまりますよね。
    うちは、こちらの言う事が理解できるようになるまでは本当に疲れました。
    強い介護拒否、通所拒否、喧嘩もたくさんしました。
    今はほとんどしゃべりませんが、聞く方の理解は日常生活に支障がないレベルまで回復しました。

    もう完全に回復することはないと思いますが、毎日を穏やかに過ごせるならそれ以上は望みません。
    「おーい、おーい」は直して欲しいですけどね!

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