帝国ホテルのラウンジにて 前編

ここだけの話ですが、私も若かりし頃、誕生日のディナーに帝国ホテルでおフランス料理のフルコースなんぞ頂いた覚えがあります。たった一度きり。
何を食べたかは完全に忘れてますが…。

ワインがとってもおいしかったのだけは、今でもはっきり記憶しています。
何故かと言うと、一口目を口に含んだ時に渋くて苦く、同時においしく感じたから。
口の中があんなに混乱したのは生まれて初めてでした。
よく、テレビでソムリエの方が「ナッツの香ばしさが…」とか「カシスの香りが…」とかいろんな言葉を使ってワインの味を表現するのを聞いて、何のことかピンとこなかったのですが、

あのワインは確かにいろんな味がしました。


………若かったなぁ…。(遠い目)



あれから20+α年(きみまろ風に)、シミ・シワ・白髪が増え完全なオバちゃんになった私は
車椅子に乗った主人と一緒に再びここにいました。
あの頃のウキウキした気持ちは、もうどこにもありません。
でも、こうしてここに立ってる。

主人もこれまでの人生で、何度か来たことがあるはずです。
どんな思い出が残っているのかな。


1Fの正面玄関を入って右手がフロント、左手がラウンジです。
広い広い吹き抜けになっていて、人が大勢行き来しているのにとても落ち着いた雰囲気。
大きなシャンデリア、壁一面を飾る美しい装飾、私が両手を広げたより大きなフラワーアレンジ。
その花の前で結婚式でしょうか、着飾って写真を撮ってもらっている若い女性たち。

うーん、やっぱいいなぁ。



ラウンジは8割がた埋まっていましたが、すぐに案内して頂けました。
席に辿り着くまでに階段と、横にスロープがあります。
床はカーペット敷き。
ホテルの床にはよくカーペットが敷いてあって、毛足が長いと車いすが押しにくくて困りますが、
こちらのカーペットは適度に固さがあって、抵抗なく押すことができました。

また、こうしたラウンジやカフェのテーブルは妙に低くて、車いすのアームレストが当たったり、
テーブルの脚にフットレストがぶつかる事がありますね。
でも、こちらのテーブルはとてもシンプルな造りなので足元は広く空いてますし、
絶妙な高さでアームレストもギリギリですがすっと入りました。
おお~~。ちょっと感動です。
※ちなみに、テーブルによってフットレストを取り外したり、アームレストの高さを調節したりして対応します。


車いす(しかもちょっと物々しいやつ)の客は我らだけでした。


もちろん、車いすでこうした場所に来てくつろいでも、今さら眉をひそめて嫌がられる事はほとんどないはずです。
でも困るのは高次脳機能障害などの認知機能障害。
主人も他のお客さんをじろじろ見たり、声を出したりするので、非常に困ります。
別に悪気はなく、ただ動くものに意識がそれてしまうだけなんですけど、
私だって誰かにジロジロ見られたらイライラします。
幸い主人の正面は通路で、その先にあるテーブルのお客さんは遠すぎて主人には見えないようです。
(視力がすごく悪いので)
多分、視線に気がついても壁の美しい装飾を見ていると思うでしょう。(そう思ってくれ!)

公式サイトによるとこの壁面の装飾は
多田美波氏の大作「黎明」(通称「光の壁」)です。
この作品は約7,600個ものガラスブロックから創られており、ロビーと調和しながら華やかさを演出しています。

だそうです。

落ち着いてるのに華やかな色合いで見ていてあきません。

左側も通路で、しかも半側空間無視のおかげであまり問題なし。
一番ヤバイのは右側のお席です。私は右側に座り、主人がジロジロ見始めたらすぐに注意を惹くことにします。

この時、主人の右側(私の後ろ側)にいたのはご家族連れで、可愛い女の子が楽しそうに声を上げていましたから
主人がこの子に気を取られても、長時間でなければ違和感がなくて助かりました。
しかしすぐに席が空き、次のお客さんは女性3人連れ。案の定、淀みない女のお喋りが始まったので(笑)
ついつい右側を見てしまい、私は何度か注意しなくてはいけませんでした。


さあ、何を頂きましょうか。
時間は15時で、皆さんアフタヌーンティーのセットや、冷たい飲み物で思い思いに楽しんでおられる様子。
アフタヌーンティーかぁ~おいしそう!
でもなぁ…。

主人が車いすに乗って4時間たちます。
出光美術館で20分ほど仮眠を取った時に車いすを倒し、足を上げてマッサージをしたりお尻の除圧をしましたが、
そろそろ疲れが出るころ。
たくさん並んだ小さなケーキやサンドイッチをゆっくり食べる時間はないでしょう。

また調理に時間がかかるお料理も避けたほうが良さそうです。
切ってお皿に載せるだけのケーキと飲み物で凌いで、早めに切り上げましょう。


って、ケーキとドリンクのセットで2,000円!!!!
2014072105.jpg
一瞬で汗が冷や汗にチェンジしましたよ…。

2人で食べたら4,000円か…。
さすが一流ホテル(涙)、いやはや恐れ入りました。

ちなみにアフタヌーンティーは3,200円、サンドイッチ類もほとんどが2,000円以上でした。
………。
いや、ここまできたら後には引けません。

ちょうど女性がお冷を持ってきてくれました。




よしっ!

オーダー行きます!


こんなに覚悟が必要だったのか!(笑)


続きます
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Comment

  • 2014/07/25 (Fri) 11:44
    トマシーナ #- - URL

    さすがは帝国ホテルのティーラウンジですね。
    臨場感のある絵がステキ過ぎる(笑)

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