持続可能な社会ってどんなかたちをしてるんだろう

うちは現在、介護保険で通所介護(デイサービス)、訪問看護、訪問リハビリなどのサービスを、
そして障害者総合支援法(ほぼ自立支援法の名前を変えただけ)から重度訪問介護を受けています。

医療、介護従事者の不足が言われて久しい状況ですが、
幸いmikomona家ではヘルパーさんが見つからない、という事態はおこらず、
主人は毎日不安なく生活しています。

ですが、都心や山間部ではそうもいかないようで、
ここ1年ほど、週一で必ず入ってくれていたヘルパーさんが
「実は来月から都心のお宅へ一時間半かけて通うことになったんです」
「え~~っ!それは大変ですね」
「そうなんですよ。でも先方も困ってあちこち頼んでいるようですよ」
とか
「この間、○▼市(秩父に近い方の街)の近くから重度訪問介護できる人を探してるって電話がありましてね」
「通うだけで往復2時間かかるじゃないですか」
「そうなんです。だからヘルパーさんのやりくりがつかずお断りしたんですけど、本当に困ってるみたいでした」
などと、他人ごとではない話をよく聞きます。
(守秘義務に反するような詳しい話はもちろんしてません)

医療、介護に限らず、社会活動というのは相手がいて成り立つものであり、
どんなに偉い人、強い人、賢い人も、一人では生きていけないのです。
お役人がどんなに素晴らしい介護システムを作り上げたとしても、それを実践してくれる人がいなければ
まさに机上の空論でしかありません。

ヘルパーさんが片道一時間半かけて利用者さんの元へ通わなければならないようなシステムはやっぱり無理があると思うのです。いや、家族だって同様です。

私の在宅介護も、もちろん完全に無償奉仕です。
いつまで続くのか分からないのに、何の保障もありません。
あ~、いちおう『介護休業給付制度』がありますけど、支給は実質一回のみ、期間は最長93日、給与の4割しか支給してくれません。
かゆいところに手が届くどころか、辛子をぬり込まれるようなありがたい制度ですね。

お役人から見れば私の努力はなんら評価に値せず、どうぞ気の済むまで勝手にやってくれよってところなんでしょうね。
まぁそれは別にいいんですけど。

だから私は知り合いに
『在宅介護なんてするもんじゃない、逃げられるものなら全力で逃げなさい。
 ただし、逃げられないなら覚悟を決めてやりなさい』
と言ってます。

覚悟というのは単に体力精神力が崩壊寸前まで磨り減るだけでなく、
社会的に孤立し、何の評価もされず、たったひとりで被介護者に24時間向き合うことを最悪何年にもわたって強いられる、という覚悟です。

そうならないために、介護者は己が孤立しないような環境を自分で選択し、考え、助けを求める必要があります。
ただ黙っていても誰も助けてくれないのです。

でも、助けを求めても、実際に身近に支援してくれる社会資源がない場合は、一体どうしたらいいんでしょうか。
結局主介護者が犠牲になるしかないのだろうか。
それで利用者さんが『住み慣れた地域で暮らし続ける』ことが達成されたとして、
本当にそれが『良いこと』なんだろうか。『正しい介護のありかた』なんだろうか。

介護は受ける側の権利も大事だけど、介護する側の権利だって保障されなくてはいけないと思います。
どちらも同等に大事。
そうじゃないと、ただでさえ資格をとるのにお金も時間もかかる仕事を、喜んでやってくれる人がいなくなります。


難しいですねぇ。

といってるだけじゃダメなのは分かってるんですが。


でも、とりあえず、優先順位でいくと福祉介護の充実よりも
少子化対策、子育て支援なんだよねぇ。

あっ、結局犠牲になるのは介護者か。←自滅
お後がよろしいようで…。
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Comment

  • 2015/07/05 (Sun) 10:37
    はるのおかん #- - URL

    在宅介護者の覚悟…社会的に孤立し、何の評価もされず、たった一人で被介護者に24時間向き合う事を何年間も強いられるという現実・・・世の中で、新聞テレビで、毎日の様に介護に記事や事件や何かしら取り上げられているものだから、まさか、現実がこんなに厳しいものとは思わないのです。私はそうでした。ある日、突然『介護』しなければならない現実に向き合う事となり、なにかしようも、「ご家族の判断で・・・」「ご家族のご希望で・・・」しかし、ご家族(私)は、介護の素人です。介護を受ける本人に起こっている事態だけで、右往左往しているのに、ご家族に判断を任されても、何も分からずに、ただただ、困り果てるだけでした。

    介護をしなければならなく仕事が出来ずに、税金の支払いも滞り、しかし、お役所は、介護の大変さを理解していませんでした。
    向き合う「介護」と、生きて暮らしていくための現実とが、絡み合って押し寄せて襲ってきて踏み潰されているのに、毎日という時間に引きずられている。そんな日々から、少し離れる事が出来ているこの頃です。

    私も、mikomonaさんみたいに分かりやすく文章を書けたら書くのですがね、言葉も思い浮かばず、感情ばかりが先だってダメですわ。

  • 2015/07/16 (Thu) 12:01
    まっち #- - URL

    お久しぶりです。
    お二人共お元気そうで、本当になによりです。

    我が家は、旦那が入所し別居して早2か月になります。
    あ、入院時期があったからもっと別居してますね(^^;)
    おかげさまで、我が家もなんとか元気に過ごしています。

    この記事。
    ものすごく共感しました。

    >介護は受ける側の権利も大事だけど、介護する側の権利だって保障されなくてはいけないと思います。

    在宅介護が美談化されるような国では、なかなか介護者の保障までは無理でしょうね。
    家族の絆と言う言葉が、介護者を縛ってるんです。
    美しいですけどね、絆。

  • 2015/07/25 (Sat) 00:51
    mikomona #- - URL
    はるのおかんさん、コメントありがとうございます

    そしてすっかりほったらかしですいませんでした。

    やっとこさ体力が戻ってきました。
    腰痛ってダメージ大きいですね…。

    私もある日突然『介護』という現実に向き合い、とにかく目の前の問題を乗り切ることばかり考えて5年たちました。
    周囲の人たちはみんな優しく、頼もしい人たちばかりですが
    それでもやっぱり重大な決断を迫られる時には、介護者は孤独ですね。

    よくテレビなどで『何でも一人で抱え込まないで』って言いますが、やっぱり言いにくいです。
    ちょっとしたことほど、言いにくい。
    だから少しずつ無理がたまって、いつか切れてしまうんでしょうね。

    私も切れないようにしないと…。

    暑くなってきました。はるのおかんさんの方はいかがですか。
    ご家族も、わんこさん達も、どうぞ夏バテされませんように…。

  • 2015/07/25 (Sat) 02:18
    mikomona #- - URL
    まっちさん、お久しぶりです!

    コメントありがとうございます&お返事できずにすいませんでした。

    まっちさんお元気そうで良かったです。
    ご主人は入所先が決まったんですね。
    暑い夏も施設は冷房ガンガンでしょうから、とりあえず脱水や熱中症の心配はないでしょうか。

    介護者の権利ってなんだろう…と、ずっと考えているんですけど、
    今の私の考えは
    『介護者にも被介護者にも拒否権があること』
    かなぁ…。
    別に口に出して言わなくてもいいし、声高に叫ぶつもりもありませんが、
    『私はいつでもあなたの介護を拒むことができる』という前提でありたい。
    もちろん
    『私はあなたの介護は受けたくありません』もありですが。


    うーん、まだまだうまくまとめられません…。

    少なくとも『住み慣れた環境で最期まで』とか言ってるようじゃダメでしょうね。
    一体、誰が面倒見るんだっての。(あっ言っちゃた)


    そんな我家は、ささやかにうなぎを食べましたが、夜中の水分補給はやっぱり辛いです。

    では、おやすみなさい。

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