想像力の『餌』

アイスクリームって、どうも想像以上のものらしいわ』 赤毛のアン より。

この道の達人、少女時代のアン・シャーリーの想像力をもってしても、
結局本物のアイスクリームを完璧に想像することはできなかったのですが、
でもきっと、食べる前にあれこれ想像している時も念願叶い、ピクニックで本物のアイスクリームを味わっている時も、
同じぐらい楽しかったに違いありません。


人間は現実とかけ離れたことを、頭のなかであれこれと想像します。
それが現実におこる未来であるかのように思い込んだりして、結局儚い夢である事を思い知らされて絶望して…。
その繰り返しの中で少しずつ成長し、そして自分のなかに、今まで知らなかった自分を発見して
人生という道なき道を歩いて行くんだと思います。

40代も後半にさしかかった私は、中学生の時に思い描いていた自分とは全く違う人間で、
しかも外見は順当に老けこんだ割に中身はたいして成長してない、未熟なオバサンですが。



何が言いたいかというと、
旅ってなんだろう、何故人は旅をするのか、考えてみたら
その根底に想像力が関わってるのではないかと思ったのです。

いきなりすいません。



想像力にもいろいろあって、楽しい、恐しい、失敗したらどうしようなどネガティブなものもあります。

その中でも、旅に関する想像力というのは、もちろんそれにもいろいろあるんですが、
すごく漠然とした『ここではないどこかへ行きたい』という
未知の場所、環境に対する想像力が根っこにあるんじゃないか、
だから実際に行くことよりも、ずっと楽しい想像ができるんじゃないかと思ったんです。
きっと想像力にも『餌』が必要なんです。
旅っていうのは素晴らしい『餌』なんじゃないでしょうか。
だから、人は旅に出たいと思うのかな…。

それぐらい想像力というのは、人間、いや生き物の意識の働きの根本にある力なんじゃないかと思ったのですよね。

何を小難しいことを考えてるんだ、と自分でも馬鹿らしくなりますが。
きっと京都旅行の準備が面倒なので現実逃避してるんでしょう。まさに『ここではないどこかへ』です(笑)

ちなみに、実際の修学旅行の前に何度も夢で修学旅行へ行き、すごく楽しい気分で目が覚めた経験がある
おめでたい私です。

現実の旅がそれほど楽しいものではなかったとしても、
急に都合が悪くなってドタキャンしたとしても、
あれこれ計画をねり、最高に楽しい旅行になるのを想像している時が一番楽しかったりしますよね。



主人の、脳腫瘍で一生治らないダメージを受け、さらに6年間で確実に萎縮している脳のなかにも、
まだ想像力はちゃんと残っています。


京都旅行が近づくにつれ、覚醒時間が増え、目は輝き、言葉が増え、どんどん元気になってます。
生きる意欲がより強くなっている感じ。

さらに高次脳機能障害が少し改善してきました。

詳細はもう少し症状改善がはっきりしたらご報告しますが、
食べる時に
「そんなにあわてて食べて、いちいちむせてたら、京都でおいしいご飯が食べられないわよ」
と言い続けてたら、本当に落ち着いて食べられるようになってきました。
(食べ始めはどうしても急いでしまうんですが)

偶然、回復する時期だったのかもしれませんが、これには本当に驚きました。

今まで何度も
『そんなにあわてて食べて、いちいちむせてたら、いつまでたってもおいしいご飯が食べられないわよ』
と言い続けてきたんですが、
これに『京都』というキーワードがプラスされただけで、こんなに効果が出るなんて。

リハビリには目標が必要だと良く言われましたが、
直近の、具体的なキーワードがある方が、さらに効果的なのかもしれません。

MRI画像上で実際に萎縮が進んだ脳でも、刺激によって学習し記憶し実践する事が可能だということです。
あのスカスカな脳でも(失礼)、まだ諦めるのは早いんだ。


もちろん、たった一回うまくいっただけではなんともいえませんが、
今はこの素晴らしい現実を、素直に喜びたいと思います。



一年365日、うち2015年の平日261日(祝日含む)のうち259日はデイサービスへ行き、週末の120日は基本家で過ごします。
平日の残り2日間はMRI検査のために通院です。

旅がなければ、主人の生活はこれで完結します。

私は主人の『デイサービス』を『会社』に置き換えれば完結します。
(あ、祝日のうち4回ぐらいは美容室へ行けるかな?)




旅(日帰りのお出かけも含む)がなくても生きていけるけど、
でもやっぱり…。
あったほうが全然いいですね!

お金をかけなくても、ちょっとだけ遠くに足を伸ばしてみるだけでも。



うちの旅行がやたらお金がかかる、それも交通費にすごくかかるのは、もう仕方ないですけど。

貯金が底をはたくまでは、2人の体力が続くまでは、旅に出ようと思います。


皆さんも、1人で、あるいはご家族で、ちょっと足を伸ばして、想像力を育む旅に出てみませんか。
(あっ、旅行代理店のキャッチコピーみたいになっちゃった)
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Comment

  • 2015/10/10 (Sat) 11:01
    だだ #- - URL

    こんにちは。
    先日の泣かしちゃったお話、私までもらい泣きしそうになりました。すばらしいです。
    旅の効能は本当にすごいですね。うちもウィーンを餌に2年間ず釣りつづけています(笑)。
    京都はどこもかしこも混んでいますから、車椅子で観光客をひかないように(笑)がんばってくださいね!
    京都旅行記を楽しみにしています。

  • 2015/10/10 (Sat) 13:10
    poco #- - URL

    いよいよ京都なんですね!(^^)!

    肉体的にもお財布的にも大変にもかかわらず
    お二人のワクワク感が伝わってきて、こちらまで楽しみです(^^♪

    mikomonaさんのパワーで観光客蹴散らして(笑)
    楽しんでくださいね

    その日が晴れますように!

  • 2015/10/11 (Sun) 10:35
    mikomona #- - URL
    だださん、コメントありがとうございます。

    だださん、コメントありがとうございます。

    ウィーンなら2年でも余裕で釣れそうですね(笑)
    私ももう一度ローマへ行けたら…でも、あのチョー凸凹な石畳を車いすで移動できるのかしら…?
    向こうで車いすを見かけた記憶がないのですよね~。

    確かに京都はどこも混んでるみたいですね。
    車いすの天敵、カメラ小僧には特に気をつけなければ(汗)

  • 2015/10/11 (Sun) 10:43
    mikomona #- - URL
    pocoさん、コメントありがとうございます。

    pocoさん、コメントありがとうございます。

    pocoさんの高野山旅行記もとても楽しく読ませていただきました。
    我らもいつか行ければいいな~…。
    でもすごく遠いです(いろんな意味で)

    そうですよね、京都はどこも観光客でいっぱいでしょうね。
    旅行会社さんの知恵と経験をお借りして、楽しもうと思ってます(笑)

    主人の晴れ男パワーで、とにかく雨だけは蹴散らして欲しいです!

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