ちょっと古いですが、脳にもリンパ組織が見つかったというニュースを今知りました。

「Structural and functional features of central nervous system lymphatic vessels」
こちら(英語です)
文字化けした場合はリロードしてみてください。

一年ほど前に『ネイチャー』誌に発表された論文です。
解剖学の常識を覆した画期的な発見だそうですが、当時は全然気づきませんでした。
ま、まぁこちとら素人なんで当たり前っちゃ当たり前ですね、はい。


それまで、脳内にリンパ組織はないと言われており、
なのに、なぜリンパ腫ができるのかよく分かっていませんでした。

でもこうしてリンパ組織が存在することが証明された(のよね?)なら説明がつくのかもしれません。

脳のリンパ組織
左が今までのリンパ管の模式図、右が新しいものです。
こちら』からお借りしてきました。
※サクラメントにある『USynergen』という会社のwebサイトに掲載されています。
 ですが、この会社の活動内容と、論文の内容に関係はないように(私の英語力では)判断しております。
 サプリメントを作ってる会社らしいですけど、サプリメントもいろいろありますからねぇ…。


ちなみに論文を発表したAntoine Louveau先生はバージニア大学のポスドク(博士研究員)で、研究分野は『神経科学』です。
(他に12人の研究者との共同論文です)

と、ここまで書いておいてアレですが、PCNSL(中枢神経原発悪性リンパ腫)は脳の深い場所にできる事が多い腫瘍です。
今回発見された脳のリンパ管はどうみても表面に走っていますね。
(硬膜静脈洞という場所に見つかったそうです)
なので、やっぱり…発生機序は謎のままでは…?
『中枢神経原発』ですし。
このリンパ管から腫瘍細胞が脳とそれ以外の組織を行き来するなら
もっと頻繁に転移するはずじゃないのかなぁ…。
(PCNSLは再発しやすく、転移しにくいと言われています)

うーむ。


もちろん、これまでの解剖学の常識を覆した研究結果は素晴らしいものであり、
それにケチをつけてるわけじゃないんですよ。

まだまだ人体には謎がたくさんあるのだと分かって、ちょっと嬉しいような不安なような
複雑な気持ちになりました。


早く脳内のリンパ組織の働きが分かって、PCNSLの原因究明や治療、そして何よりも予防に役立てて欲しいですね。
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