介護者が被介護者を手にかける時

今日、こんな記事を読みました。

脳性まひの息子、首絞めた朝 愛した44年、母絶望

最近、介護に疲れて被介護者を殺してしまった介護者の責任を厳しく問う判決が増えている気がします。

認知症の男性が線路内に入って電車に轢かれて亡くなった事件では家族の監督責任が問われ
一、二審では家族の過失が認められてしまいました。(その後最高裁判決では逆転勝訴)
また、つい先日も一家心中を図った結果、ご両親を殺してしまった娘さんにも実刑判決が言い渡されましたね。


このお母さんも、実刑判決を言い渡されました。(控訴されるそうで、刑は確定していません)

44年間も、息子さんの介護を献身的に続けてきて、身も心も疲れ果てて
ご自分が「施設に入りたい」とケアマネさんに相談するほどだったお母さん。
そして、息子さんの将来、その介護を担う事になるご兄弟の負担を慮って、罪を犯してしまったお母さん。

もちろん殺人は許されるものではありません。
殺す必要はなかったと思う。
お母さんがしたことは、まぎれもく犯罪。

でもね。


でも、この方を刑務所に送って、つまり社会的な制裁を与えて、いったい何の意味があるのだろう。

更生のため?

罪をあがなうため?



このお母さんは本当に悪人でしょうか。
刑務所で服役しなければならないほど、悪い人でしょうか。
もう73歳という高齢で、長年の介護で本当に疲れ果てているとお察しします。


悲しい。



在宅介護は、どれだけ長期間、どれだけ献身的に続けていたとしても、
法的、社会的には、評価されにくいものなんだ。

もしかして、在宅介護なんてただの自己満足だと思われてるのでしょうか。
自分で産んだ子なんだから、自分で選んだ配偶者なんだから、自分の親なんだから、
最期まで介護するのが当然であり、そのために死を選ぶほど追いつめられても勝手にしろと思われてるのでしょうか。


悔しい。



今後、私が主人を手にかけない保証はどこにもありません。

私が自殺しない保証もありません。


本当に。



苦しい。



そういう危機を乗り越えて、主人を最期まで看取る事ができても
あとにのこるのは
疲れ果てた体と、真っ暗闇の孤独の闇しかない。


絶望です。


ごめんなさい、暗いオチになっちゃいました。




あ、あの、念の為にいっときますが、私は主人を殺しはしないし、自殺もしませんよ。
確率の問題でいえば、ゼロではないという話です。
今後介護がいつまで続くのか、私がどこまで追い込まれるか分かりませんからね。

でも殺しも死にもしません。

私には亡き母と猫たちという心の支えがあります。
この世にはいないけれど、いつもそばにいます。

それともう一つ。
DSC_021301.jpg

主人が再発で入院していた時に、毎日面会に通った時の面会カード。
ずっと定期入れに挟んで、今でも毎日持ち歩いています。
これを見る度に、あの時の気持ち、ただひたすら回復を望んでお見舞いに通った時の気持ちを思い出すのです。

あの時の気持ちが、うちの在宅介護の原点なんだなぁ。


うーん…。
やっぱり法的には何の意義もない…というか計れないものなんでしょうね。



あれ、愚痴ったつもりが墓穴ほっちゃった(笑)
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