老いとは罰なのか

昨日、主人と一緒にショートステイ先へ行って、しばらく食堂で過ごしました。

食事の内容は
白身魚のフライ ブロッコリー
ビーフンと挽肉の炒め物
白菜のお味噌汁
マンゴープリン
ご飯
お茶

でした。
相談員さんには、『おかずは一口大、汁物はとろみつき、ご飯は軟らかめで80gに』
とリクエストを伝えておきました。

で、内容を見ると
フライは一口大でしたが、ブロッコリーはミキサーにかけてあり、
ビーフンの炒め物は、がっつり刻み、あんかけでしっかりとろみがついてました。
お味噌汁も、飲むゼリーぐらいに固まってます。
ご飯はちょっと歯ごたえのある普通の白米でした。

お箸とカレースプーンがついていたので、
このどろどろのブロッコリーやビーフンは箸じゃ食べられないし
嚥下障害がある人にカレースプーンはないだろう…と思い
ティースプーンに交換してもらい、今後はカレースプーンは出さないようにお願いしておきました。

でもねぇ、スプーンですくって食べるにしてはお皿がみんな低すぎるんですよね~。
主人は片手で皿を持てないので、どんどん皿からこぼれちゃう。

以前、入院していた病院でも刻んだトマトが小さな平たいお皿に入っていて
スプーンしかないものだから、ほとんど全部お盆に落ちてしまった事がありました。

そりゃ施設だから、利用者の状態に合わせて細かく食器を買いそろえるのは無理かもしれないけど…。

もしここに主人が入所したら、毎度毎度お盆にこぼれ落ちたおかずをすくって食べさせるつもりなのでしょうか。
私が施設入所に抵抗を感じるのはこういうところなんですよね…。(あくまで一例)
片麻痺用の高価な食器じゃなくて良いのです(皿に傾斜がついてたり、返しがあったりすると片手でも食べやすい)
小鉢を使ってくれれば良いだけなんだけどな…。
たったそれだけの気遣いで、施設に対する評価はぐっと上がるんですけどね。


でも、隣のおじいさんは
片麻痺でかなり拘縮が進んでいるのに、片手でぺろりとご飯を平らげ、器用に車いすを操作して自由に移動し、なにやらぎっしり書かれたノートを取り出してメモを取ったり、看護師さんのお尻をポンポンしてます(笑)
残った機能をフル活用して、自分なりの生活リズムをしっかり作っておられる様子。
うーん、これは参考になるなぁ。

そうだ、文句ばっかり言ってても何も変わらないのだ。


ふと、一人のおばあさんが私を手招きするので、
「こんにちは」
と挨拶して少しお話を聞かせてもらいました。
不明瞭ですが流ちょうなしゃべり方でした。
その中で聞き取れたのは
「年を取ってこんな罰が待っているなんて思わなかった」
でした。
うちの祖母も、よく言ってました。
「年取って良い事なんかひとつもない、早く死にたい、早くお迎えが来て欲しい」

リアルに中二病だった私は
娘に養ってもらって、国から年金も受け取って、暖かい部屋で好きなだけ昼寝して、夜は睡眠薬飲んでグウグウ寝て、
今日は調子が良いから(!)タクシー呼んで病院回りをして薬をたくさんもらって、
さらに毎日三食きっちり食べて、ヤクルト飲んで、おやつも食べてたら
あなたの願い通り早くお迎えが来る事はないんじゃ?
と思ってましたけど…。(ごめんね)

ちなみに祖母は99歳で病院で亡くなりました。天寿を全うしたと思っています。
でも、最晩年の入院生活は年に数回孫(私と弟)が見舞いに来るだけで、
寝たきりになり、気持ちを紛らわすものといえば時計ぐらいで(本人談)
結局親族の誰一人看取ることなく、寂しい最期でした。




そして、あれからン十年過ぎ、中途障害者となった主人をお世話している、
名実ともに(笑)中年のおばさんになった私の、その日感じたことは
『良いことが何もない』のではないな。
人は生物として生きるだけはない、社会的に生きて初めて生きるという実感を得るのだろう。
衣食住を保証されても、自分の意思を十分に尊重してもらえず、今日も明日もあさっても刺激の少ない日々を送るだけでは、満足できないのだろう、
と。


私はどんなおばあさんを目指すのかな…。

と家に戻ってノンアルコールビールとおかきをボリボリ食べながらテレビ見てたら、『名探偵ポワロ』の名秘書、ミス・レモンがあまりに美しくて、
そうか、おしゃれに気を遣うって大事だなぁ、と気づきました。
(映像の中のミス・レモンはおばあさんっていうほどの年じゃないんですよ あくまで例えです)

デヴィッド・スーシェが主役を演じる『名探偵ポワロ』は
登場人物みなさん、すごくレベルの高い1930年代のファッションを披露してくれるんです。

襟元がめちゃくちゃおしゃれなニットワンピースを着たミス・レモン。
前髪のカールがまたすてき!
ミスレモン01
※画像はネットからお借りしました


原作では確か感情をあまり見せないクールなミス・レモンですが、
ドラマのミス・レモンは生真面目で知的だけど茶目っ気もあり、とにかく一貫しておしゃれ。
私はこういう柔らかで上品なドレスが似合う、知的で笑顔が美しい女性という描き方が好きです。
ミスレモン02
※画像はネットからお借りしました


おお!これか!
『柔らかで上品なドレスが似合う、知的で笑顔がすてきなおばあさん』
こんなふうに年を取りたい!


……。


ゲホゲホっ。

あまりにも高すぎる目標だな…。


でも、老いは罰だとは考えたくない。
そんなおばあさんにはなりたくない。


と、とりあえず手近なところで、もうちょっとマメに美容院行くようにしよう…。
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Comment

  • 2016/10/02 (Sun) 15:32
    ルッコラ #- - URL
    No title

    まあ前髪にカールをするのは似合う人だけにしたほうが良いと思われますが(笑)
    老後を罰ゲームと思うかどうかは、その人の気持ち次第だと思います。
    町内会で月一回行われる地域清掃にボランティアとして参加しているのですが、それに参加しているおばあちゃまたちはやたら元気で、あちこち痛いと文句を言いつつ町内のあちこちを清掃しています。
    地域の社教館で主催しているいろいろな講座にでたり、接骨院に通ったりいろいろ忙しいみたいです。
    服装はみんな結構適当です。
    自分も将来はこんな感じのおばあちゃんになるのかなと思っています。

  • 2016/10/03 (Mon) 01:02
    mikomona #- - URL
    ルッコラさん、こんばんは。

    コメントありがとうございます。

    いやいや、そのうち前髪カールも人気復活するかもしれません(笑)
    どのみち私は癖毛ですし、さらに家系を見ても薄毛or白髪の二択なので被り物でごまかすしかないでしょうが。

    うちの地元は東京でも屈指の高齢化率を誇っていますが、元気な方は本当にお元気ですよね。
    実年齢よりずっと若くみえる方もいらっしゃいますし、気持ち次第と思います。
    私も祖母を反面教師と思って、少しでも周囲を明るくできるようなおばあちゃんを目指します!
    (おしゃれも忘れずに!)

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