突然、自ら胃ろうを抜いた主人

今朝、6時過ぎ、いつものように私が朝の支度を始めようとしていると、
「う~~ん、う~~~~ん」と寝室から声がするのでちょっと覗いてみたら、何やらただならぬ様子。
尿がパジャマに染みてるかな?と思って布団をめくってみたら
主人はTシャツの上からお腹をつかんでいます。
「ど、どうしたの?痛いの?」
「うん」
「大丈夫?」
「む~~~!!!」
「!!!」

突然、すごい声を出して、ズボッと(実際そんな音はしませんでしたが)
胃ろうを抜いてしまいました。

主人の胃ろうは『バンパー型』といって、胃の内部にストッパーがついてるので
そう簡単には抜けないのです。
(というかすごく痛い)
みるみるうちに出血してきました。

うおおおおお!!!

まずティッシュでお腹を押さえ、それ以上お腹をいじらないように様子を見ながら、抜き取った胃ろうをテーブルの上に置いて
すぐU先生に電話しました。

「分かりました。すぐ伺いますが、器具を取ってくるのでお時間いただきます」
「お願いします」
「何か穴に入れておけるカテーテルがありますか?」
「吸引用のカテーテルしかないです」
「それでも良いので、挿入してください。だいたい3cmくらいの深さで大丈夫です」
「分かりました」

胃ろうの穴は、抜いたままにしておくとすぐに塞がってくるそうです。
早い人では数時間で塞がってしまうんだとか。
なので抜けてしまったら、とにかく柔らかいチューブ状の物を挿しておくように言われます。
U先生お勧めは腎ろうカテーテル(もちろん先端にバルーンがついてない、未使用滅菌済みのもの)、
先端に丸みがあり、お腹を傷つけにくいですし、緊急時にも水分の注入くらいはできるんだそうです。

1時間後、胃ろうの交換セットを持ってU先生が来てくれて、手早く再挿入してくれました。

「痛い!!!」
(そりゃ痛いでしょうよ…)

病院によっては、在庫をおかずに交換前に発注するシステムなのでどうなることか心配しましたが、
U先生のクリニックではちゃんと次回交換のセットが用意してあったので助かりました。
素晴らしい(涙)ありがとうございます。

再挿入後、主人はケロッとした顔(というよりドヤ顔?)で
普通にご飯を食べ、デイサービスへ出かけていきました。


何が起こったんだろう。
どうして主人は突然胃ろうを抜いたんでしょう。

最初は寝起きで軽いせん妄状態だったのかと思いましたが、意識ははっきりしていました。
胃ろうをいじっていて、偶然抜けた訳ではなく(そう簡単に抜けない)
いや、最初は何となくいじっていたのかもしれませんが、
でもかなり痛いのですから、完全に抜けるまで引っ張り続けるとはちょっと考えにくいんですよね…。

うーん、でも、帰って来てけろっとしてる主人を見ると
判断に迷います。

明確な意思で、胃ろうだと分かっていて(栄養や水分、薬を補給するための大事な器具だと分かっていて)、抜こうとして抜いたのか。
お腹を触っていて偶然胃ろうを掴んでしまい、衝動的に抜いたのか。

と、とにかく、抜いた時の緊急処置の方法を各デイサービス・ショートステイ・ヘルパーさんの事業所に周知する事が大切です。

という訳で、主人の荷物に
腎ろうカテーテル2本と、胃ろうの挿入用器具が加わりました。



参考までに

抜けた胃ろうです。
DSC_128501.png
ストッパー部分はシリコン製で、力を加えると形が変わるのですが、
それにしてもこれをお腹から引き抜くのは相当な力でないと無理です。

まだ交換して一ヶ月ですが、けっこう変色するんですね。
DSC_128502.png

ちなみに主人の胃ろうの長さは4cmで、これは人によって長短が調整できます。
カテーテルの太さは20fr.(約6.6mm)です。

胃ろうを入れた穴(胃ろう孔)のところに肉芽ができた場合、
太さや長さを調整すると治ることがあります。

さらに参考までに
カテーテルが抜けることは良くありますが、
自分で抜いてしまうことを自己抜去
何かのはずみで抜けてしまうことを事故抜去
といいます。

バンパー型胃ろうではなく、バルーン型胃ろうはストッパーの代わりに水で膨らませたバルーンで
身体に留置するので、水が抜けると割と簡単に抜けてしまうそうです。

主人が胃ろうを作る前、経鼻カテーテル(鼻から胃まで管を入れる)を使っていた頃は
ちょっと目を離すとすぐ抜いてしまうので、右手に拘束目的でグローブ(おにぎり君)をはめさせられていました。

自己だろうが事故だろうが、
胃ろうだろうが、経鼻カテーテルだろうが、
再挿入は素人にはできませんし、痛みもあって大変なので、
抜かない、抜けないのが一番良いに決まってます。
でも、本人にカテーテルに対する拒絶感が強い場合は、これがなかなか難しい問題で…。

特に胃ろうは年単位で留置するものですから、難しいですね。
うーん…。
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Comment

  • 2017/04/28 (Fri) 00:14
    アワキビ #Bo81TlEs - URL
    ひゃ~大変でしたね

    胃瘻を自分でひっぱって取り出し、出血!
    さぞびっくりされたことでしょう。

    最近、立て続けに、ブロ友さんたちが、嚥下障害で誤嚥性肺炎を発症したご家族に、胃瘻を選択されています。

    自分のお腹についているチューブが気になって、動く手でもって、本能的にひっぱって取ろうとする・・・。
    胃瘻にしたから、ひとまずは安心・・・なんてことにはならなくて、その管理にもあれこれ細心の注意が必要なんですね。

  • 2017/04/29 (Sat) 11:06
    mikomona #- - URL
    アワキビさん、こんにちは。

    コメントありがとうございます。

    そうなんです、もうビックリしました。
    まさか自分で抜くとは!
    出血はじわーっと出る感じで、すぐに止まりましたが…。
    往診の先生のクリニックが開く前だったので本当に助かりました。

    これまで何となく手で触っている事はあっても、一度も胃ろうを嫌がる事はなかったんですけどね。

    胃ろうをつくっても誤嚥性肺炎の危険が減る訳ではなく、
    栄養や水分、薬をきちんと摂取できるため、栄養状態の改善→体力免疫力の回復→肺炎も治りやすい
    ということだそうです。

    胃ろうの管理で一番大変なのは排便のコントロールだと思います。
    強制的にお腹に入るからでしょうか、下痢や便秘にしょっちゅう悩まされますね。(うちの場合)
    嘔吐はほとんどないので助かってます。

    胃ろうでも腎ろうでもストーマでも、特に長期間にわたる場合は、思いも寄らないことが起こる可能性はありますね。

    主人は「もう抜かないでね」と言うと素直に肯くのですが、
    ビミョーにどや顔しているのが気になります(汗)

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