介護者の怒りについて考える

この記事を読まれて不快に思われる方もいるかもしれませんが、
特定の方を念頭においたもの、批判したものではありません。

一口に介護といっても、実際は様々な環境、事情があります。
私は素人の在宅介護者でしかなく、視野も狭いです。
当然知識や表現には限界がありますので
ご了承のうえ、読んで下さい。



介護職にしても在宅介護者にしても、やっぱり日頃ストレスをためやすい環境にあると思います。

介護とは、肉体や知識だけでなく感情(被介護者への共感など)も必要不可欠なものだからです。
『感情の抑制や鈍麻、緊張、忍耐などが絶対的に必要』引用:Wikipedia『感情労働』より

私も、潜在的に抱えてる怒りは相当あるなぁ、と日頃感じてます。


介護者の皆様が綴るブログはとても参考になりますし、共感できる部分が多いのでいくつか定期的に読ませて頂いてます。

なかには、いろいろな理由(更新が途絶えたり)で訪問しなくなるブログもあります。

その中で、ご主人が奥様の介護をされているブログを数年ぶりに拝見しました。
とても献身的に介護されておられて、すごいな~と尊敬していました。
自分にはこんなにできないなと…。

2年ぶりぐらいに偶然リンク先を見つけて訪問したところ、
引き続き在宅で介護を続けておられるのですが、
奥様の言動に我慢ができず、どなったり、小突いたりして、それが周囲の知るところとなり、険悪な雰囲気になっている様子が綴られていました。

被介護者にイライラすることは私もよくあるので、気持ちは分かりますが、
これは少し危険だな…と思ったのは
『自分は正当な理由で腹が立ったのだから、多少どなっても仕方ない。妻のためと思ってやっているのに周囲は全然理解しようとしてくれない』
と書かれていたことでした。

どんな理由があっても、頭ごなしにどなられて傷つかない人はいません。
それが認知症の方であっても知的障害がある方でも同様だと思います。

妻のために一生懸命やっているのに、協力してくれない。うまくいかない。自分だけが悪者にされる。自分を犠牲にして頑張ってるのに。
それなら自分には怒る権利がある。多少怒鳴っても、叩いても、それはある程度は許される行為だ。

そういう論理が文章から感じられて、正直とても悲しかったです。

でも、怒りはある程度溜まると自分でコントロールすることが難しい感情です。
怒るな、と言われて素直に治まるものではありません。

私が恐いな、と思うのは
1度こういう考え方が身についてしまうと、怒鳴ることに慣れてしまうことです。
どこぞの議員さんと同じで、ひどい事を言ってる自覚がないまま
どんどんエスカレートしていくこと。


私も、主人の言動が我慢できずに、いちいちそれは駄目、これは駄目と言った事がありました。
最初は怒鳴らずに「それは良くないよ、こうしたらどう?」
という感じでした。
結果はどうなったでしょう。
一週間もたたないうちに、大声で怒鳴り、時にはテーブルを叩き、
もっとひどい時には手を叩いたりもしました。
主人の一挙手一投足にイライラするようになったのです。

件のブログ主さまと同じ行動です。

これは駄目だ。

何度か怒り→エスカレート→反省を繰り返して
もう怒りを怒りとして表現するのは止めようと思いました。
怒りを爆発させると、適当なところで抑える事などできません。
そして怒りを爆発させると、間違いなく相手を傷つけます。
そのことで(意識してなくても)自分も傷つきますし、
やがて周囲も敵に回してしまいます。
ただでさえ孤立しやすい介護者が、本当に孤立無援になってしまう可能性もあるのです。

だいたい、主人の高次脳機能障害が怒鳴ったり小突いたりして治る訳がないのです。
分かっていたはずなのに、我慢できなかった。
大反省です。

では今はどうかというと、イライラすることはあっても
怒鳴ることはありません。
怒鳴ってもその瞬間スッとするぐらいで、何にも得るものがありませんからね。

これは危険だと思う時には
その場で主人に伝えますが、以前よりは穏やかに話せるようになったと思います。

でも、実は今でも本気で怒鳴ってしまいそうになるんです。
それは夜中の「おーい、おーい」攻撃です。
これはマジでやめて欲しい…。寝不足の頭で怒りを抑えるのは難しいのよ…。
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Comment

  • 2017/09/22 (Fri) 10:10
    # -
    管理人のみ閲覧できます

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  • 2017/09/23 (Sat) 11:59
    ルッコラ #- - URL
    No title

    mikomona様

    こんにちは。
    ブログを拝見していてかつての義父と義母の関係を思い出しました。
    経営していた会社と自宅を失った義父は、高齢者向け住宅で認知症で体が不自由になった義母の面倒をみるのが唯一の仕事になってしまいました。
    義父は次第に独裁者になってしまって、無能で非力な義母の面倒を見る自分は偉大で、自分のすることはすべて正しいと信じて義母に対して尊大にふるまうようになったのです。義父と義母のねじれた共依存関係、見ていてとても悲しかったです。

     私の場合も夫に対する怒りはありましたが、うっかり怒りを発散すると夫からの倍返しがあるし、男性の怒りは本当に怖いのでがまんしていました。怒りは趣味のランニングで発散しました。

    そのブログ主さんもストレスが発散できるような何か楽しいことがあると良いんですがね。

    それにしてもご主人の「おーい」「おーい」攻撃、本当につらいと思います。
    どうぞお体に気を付けて、がんばって睡眠時間を確保してください。

  • 2017/09/23 (Sat) 12:44
    mikomona #- - URL
    ルッコラさん、コメントありがとうございます。

    仰るとおり、介護者ー被介護者 は、支配者ー被支配者 になりやすい気がします。
    私もそうですが、『相手のためを思って』の行為が、
    いつしか相手を完全に管理しなくてはという思い込みにすり替わってしまうのです。
    正しい使い方じゃないかもしれませんが、『地獄への道は善意で舗装』という言葉そのものですね。

    これを止める方法の1つは、ルッコラさんが書かれているとおり、
    被介護者から距離を取り、ストレスを発散する気晴らしの時間をつくることだと思います。
    最近やっと腑に落ちたんですが、
    やっぱり人間にとっては、自分一人の時間、家族・仲間と過ごす時間、社会と関わる時間がそれぞれ必要なんだなって。
    バランスって大事なんですね。だからこそ難しいともいえますが…。

    あとやっぱり寝込みを起こされるのは正直きついです(涙)
    そういえば、お孫さんの夜泣きは大変じゃないですか?

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